優雅に舞う天使と花(加筆修正版:更新中)
『篠村は美味そうに食うんだな。
…いい事だ。』
と、ニコリとはしてくれないけど
赤羽さんなりの褒め言葉が出ると
紅くなって、嬉しくなったり
特別な話をする訳じゃなく
ほとんどは仕事の延長の話や私の話を
聞いて貰っているだけだったけど
この時間が私には
凄く嬉しくて堪らなかったし
こうして私を食事に誘ってくれる事が
例え友達としてでも幸せな時間で
毎月お誘いのメールが貰えるのが
嬉しくて待ち遠しかった。
気合いが入って
ますます自分磨きに精を出した。
でも、赤羽さんから毎回決まって
「…誰かいい奴出来たら
俺に遠慮する事ないからな。
寧ろ、そうして貰える方が俺は助かる。」
と言われた時は胸が痛くて
宿泊先のホテルや
東京へ戻る新幹線の中で
静かに泣いたりもした。