優雅に舞う天使と花(加筆修正版:更新中)
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「…良かったら僕と
お付き合いして貰えないかな?
実は、入社式の時から
篠村さんの事が気になってて
……ずっと好きだったんだ。」
入社2年目に入り
22歳になったばかりの私は
突然ある男性から交際を申し込まれた。
その男性とは
私と同期入社で
東京事業所営業課に勤める
石田洋晃(いしだ ひろあき)さんだった。
石田さんは高校卒業後に
一度は就職したものの
翌年、私立の4年生大学に入学して
学生生活を送って勉強をやり直し
再び就職活動をして
昨年、私と同じ
M製薬東京事業所に赴任となり
営業課に配属されたと言う
異色の経歴で有名な人だった。
爽やかで真面目そうな眼鏡男子で
性格と業務態度も良好な為に
女性は勿論
男性からも好かれるような人だった。
そんな石田さんにまさか私が
入社以来想われ続けていたなんて
全く気づかず、思いもよらなかった。