優雅に舞う天使と花(加筆修正版:更新中)
「…あの…えっと…どうして?」
なぜ私が赤羽さんを好きだと
石田さんにはわかったんだろう…。
動揺しかける私に
「いや…ごめん。
動揺させたかった訳じゃないし
誰かに口外するとかしないから
それは安心して欲しい。」
そう前置きした石田さんは
「…あの赤羽さんに
一生懸命ついていってる姿を
何度か見てた。
あの人が本社に行ってから
何となく篠村さんが
寂しそうに見えたから
…あの人に対して
指導係以上の感情があるのかなって…。
そうか…やっぱり……。」
そう言うと残念そうな顔をしながらも
「正直、なかなかすぐに諦め切れない。
だけど気まずくなりたくないから
これからも普通に話して欲しい。
そして、もし…今後
僕に向き合ってくれる日があれば
その時は…よろしくな。」
石田さんはさっきよりも
柔らかい表情で優しく微笑んでくれた。
そんな石田さんに胸が痛みながらも
「……ごめんなさい…本当に。」
今の私にはただ謝るしか他なかった。