優雅に舞う天使と花(加筆修正版:更新中)

「……あっ！！」

頬に伝わる細長い指の感触に

私の肩がビクッと震えると

赤羽さんが口をようやく開いた。

「…こんな俺を好きになっても
何のメリットもないって言ったのに。
俺に期待するなって言ったのに…。」

「……あ、赤羽さん？」

赤羽さんの顔が少しずつ近づき

視線をそらせない私の頭の中はさらに混乱する。

「…俺なんか好きにならずに
事業所の若い社員のところへ行った方が
お前の為になったはずなのに。
遠距離になるの承知で俺を好きになるなんて
馬鹿馬鹿しい事なのに…。」

赤羽さんの細長い指が私の頬を撫でる。

くすぐったいようで優しい手つきに

私の胸がドクドクと脈打つように高鳴る。

「…なのにお前は俺の心に
容赦なく入り込んでかき乱していく。
昔の俺は…お前をただの部下にしか見れなかったのに…。
この先もこんな感情をもつことはないと思っていたのに。
なのに……今の俺は……もう…お前に狂いそうなんだよ！！」

そう言って赤羽さんは私の顎を掴んで上にあげると

「………好きだ。」

と囁いて………噛みつくようなキスをした。