優雅に舞う天使と花(加筆修正版:更新中)
シャツ越しに赤羽さんの体温と心臓の音が伝わって

ドキドキと私の心臓もうるさいくらい高鳴った。


……私に狂いそう?


キスの前に赤羽さん…私にそう言ってくれたよね?


……嘘じゃないよね?夢じゃないよね?


真意を確かめたくて

「…あの…赤羽さん。」

顔を埋めながら名前を呼ぶと

「…俺は優雅だ。」

突然頭上から声が降り注いだ。

「…えっ!?」

いきなり何の事かわからずそっと顔を見上げると

赤羽さんが目を細めながらも今までになく優しい瞳で

「…俺の事『優雅』って呼べ。」

そう言って私を見下ろしていた。

「…あの…。」

今『優雅って呼べ。』って言ったよね?

『赤羽さん』じゃなくて名前で呼んでいいの?

「……。」

でもすぐに呼ぶ勇気がなく黙ってしまった私に

「…おい、何を黙ってるんだ?
ほら早く俺を『優雅』って呼べ。」

赤羽さんは私に名前で呼ぶように催促した。

催促されやっと私はドキドキしながらも

「はい、えっと…ゆ……優雅さん。」

ずっと呼びたかった赤羽さんの下の名前

『優雅さん』と呼んだ。
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