お前だけ。
―「で、ここはこうなるからにして―」
1時間目の授業が始まっても頭の中は祥ちゃんと京子ちゃんの事でいっぱい。
授業なんか頭に入んないよ…
―ピピー!
ふいに、音の鳴った校庭を見る。
体育をやっているのは祥ちゃんのクラスで。
祥ちゃんを探す。
「あ!祥ちゃ…」
んと…京子ちゃん…。
目線の先にはハイタッチをする2人がいた。
どうやら体育でバレーをしていたようで、京子ちゃんと祥ちゃんは同じチームでたった今、祥ちゃんが点をいれた様子。
ズキッと音が鳴るように、胸が痛くなった。
私…独占欲強いのかな…
だって、ハイタッチしただけだよ
同じチームなんだからそれくらいしてもおかしくなんかないはずなのに…
自分に嫌になり、窓から見える校庭から目を離した。