お前だけ。





無我夢中で走った。


そんな事ないよね、って

真実を確かめるために祥ちゃんのクラスまで走った。




「ッ祥ちゃ…っ!」



ドアを開けて祥ちゃんを呼ぼうとした瞬間。

自然と動きが止まる。

私はただ教室内を見ていた。

ドアの隙間から見えた光景。



「好きだよ…」



祥ちゃんが真っ赤な顔して京子ちゃんに、告白してる場面だった。




グイッ



腕を引かれ、振り返るとそこには私を追いかけてきたのか、息を荒げたタケがいた。




「はぁっはぁ…っだから…言っただろ…」



祥ちゃんは京子ちゃんの事が好きなの?



「っグズッ」


「…祥平はやめとけって」






なんで私じゃないんだろう…?
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