お前だけ。
「ちが…っそうじゃなくて…ちゅーしていい?って祥ちゃんが―…」
「はあ?」
だってさっき居たのは祥ちゃんの部屋だよ!?
なんで私の部屋―…
さらに呆れた表情をする祥ちゃん。
「夢ん中の俺どんなだよ…」なんて呟く祥ちゃんの言葉で気づく。
…"夢"?
え!?まさか夢オチ!?
ちゅーする直前で夢オチ!?
なに漫画みたいな面白い事しちゃってんの自分―――!!?
「え!?夢!?」
「完璧夢。ちゅーしていい?なんて聞く自分なんか想像したくもないもん、俺。」
「そんなぁぁぁぁ!!」
「なに残念そうにしてんだよ…。それより遅刻すんぞ。早く支度しろ」
「遅刻?…え!?いま何時!?」
「7時半」
「間に合わねー!!!!」
ガバッと起きてすぐさま服に着替える私。