お前だけ。
改札を通って、ちょうど来ていた電車に急いで乗った。
プシャー
私達が乗ってすぐ、扉が閉まる。
てか…混みすぎ!!
なにこのぎゅうぎゅう詰め…
暑いよー;;
「…郁、こっち。」
急に祥ちゃんに手を引かれて、隅っこに移動した。
目の前には祥ちゃん。
両サイドには祥ちゃんの腕。
……嫌がらせ?
隅っこクーラー当たらないんですけど!!
「……祥ちゃんのばか」
「は?なんでだよ」
「わざとクーラー当たらないようにしたでしょ!!」
「はあ?」
「もういいよ!」
「はぁ…お前がもういいよ…」
意味の分からない事を呟く祥ちゃんに、ほっぺたを膨らます私。