想ぃ玉
「さや-さや-」

…光輝くんだろう。さやの彼氏。
中学2年の時から.学校は違ったけれど付き合ってた。

「光輝-?ここだよっ!」

さやが廊下に出た。
続いてあたしも光輝くんを久しぶりに見に行く。

「あ.さや…と亜弥ちゃん!」

光輝くんは高校生になっても良い子だった。
さやもそんな光輝くんにわがままばっかり。
それにあたしはこのカップルが好き。
さやには絶対言わないけど.理想だし



光輝くんとさやが帰って行ったから.
あたしはもう2人の大好きな友達に会うために違うクラスに移動した。


1-E…教室から笑い声が聞こえてくる。
ドアを開けた。

「あっ亜弥ぁ-っ」

「遅くない?何かしてた?」

「ん-…トイレ掃除くらった!!」

こっちを向いて笑いかけてくれた2人に.目の前でピ-スして見せる。

宮島琉華と.桐谷美由紀。

琉華はお金持ちのお嬢様で.栗色の髪と大きな目はすごく人気だし.

美由紀は大人っぽくて.成績も良い。
確かこの前の試験は学年3位だったかな。

1年E組の美少女コンビ。

あたしとさやはA組だから.かなり教室は遠いけど.いつの間にか仲良くなってた。

ほとんど毎日の放課後.さやも含めた4人で駅近くのファミレスで溜まる。

「琉華.もう体調良いんだ?」

昨日まで学校を3日続けて休んでた。

「へ-きへ-き…それより亜弥.今日買い物付き合って?」

琉華が座っていた椅子を片付けて.ペンで落書きしまくりのかばんを持ち上げた。

「ん.いいけど…美由紀は?」

携帯をいじる美由紀に顔を向ける。

「今日…一輝の誕生日だから会合行く。」

あ.ああ…

そうだった。

美由紀の彼氏.一輝さんは族のリ-ダ-。
と同時にそんな奴らばっか集まる男子校.
龍門高校の生徒会長だ。

まだ会ったことはないけど.見た目は穏やかで.よっぽどのことがないと怒らないそうだ。
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