ムラサキに 恋をした
ウラとオモテ
新しいクラスにも馴染んできた7月
私の悩みごとは変わらず…
「おっはよ!さゆりちゃん!」
「…なんだ佐野か」
「なんだとは何だよ〜」
”佐野くん”呼びもいつの間にか”佐野”に変わっていた
「なになに?何を悩んでるの?」
「ん〜〜塾」
「どこにしようかって?」
「そ。どっかいいとこない?」
「……ある!」
「へ?あるの?どこ?」
「もちろん、俺が行ってるところ!」
「佐野と一緒はちょっとな〜…」
「何で!」
「え〜うるさくて勉強集中できなそう」
「ひでえ!」
「あはは!冗談。考えとくね」
「よければパンフとか持ってくるぜ!」
「ありがと」
(…………。)