僕らの明日の話をしよう
ニカッと笑う光太が、中学の頃の彼と重なった。
あーあ。
ずるいなぁ光太は。
笑顔ひとつで私の心をつかむんだから、ほんとずるい。
頬が熱くなるのを感じながら、その大きな手をとった。
「……かっこいいね、光太」
「えっ!?」
「キラキラしてる光太、かっこいいよ」
勇気を出して言ったのに。
にへらと笑う光太は、そんな私の勇気になんか全然気付いてない。
「な、なんだよ綾センパ~イ。
いまさら俺のかっこよさに気付いたわけ?」
あ、いま調子乗ったな。