僕らの明日の話をしよう
「じゃあ何? つーかさ、綾センパイってどこ受けるの? 明修大?」
いまごろそれを聞くんだ……。
光太ってあんまり私に興味ないんだなぁ。
ちょっと傷ついたけど、気をとりなおして光太の手をとって引っ張る。
「ちがうよ。それより早く行こ。あ、もう始まってる!」
「始まってるって何が?」
「いいから黙って着いてきて!」
キョロキョロと物珍しげに構内を見回す光太を急かして、目的の場所へと急いだ。
途中何度も光太は足を止めていて。
広くて綺麗な明修大に、興味が出てきたのがわかった。
光太ってほんと単純。