僕らの明日の話をしよう
「ねぇ、センパイ。いま砂月って……」
「ん? うん。あ。インターバル入ったね」
時間的に、第1クォーターが終わったところかな。
コートの選手たちがベンチに戻る途中。
忍くんがふとギャラリーを見上げて。
あれ、目が合ったかな?
そう思ったら、彼は笑って手を振った。
「綾!」
うっわ……!
忍くん、インターバルでも試合中なのに!
チームメイトやベンチメンバーも、忍くんの声に一斉にこっちを見上げてきた。
ついでに応援の女の子たちも私を見て……っていうか睨んできてる気がするんですけど。