僕らの明日の話をしよう
「忍くんはね、ポジションPGだけど、オールラウンダーなの。
スピードあるし、パワーもあるし、何でもできちゃう正真正銘のエース。かっこいいでしょ?」
「ふーん。別に、俺だってあれくらい……」
言いかけて、光太は口をつぐむ。
私は気付かないふりをした。
光太の目にはいま、あそこのコートに立つ、昔の自分が映っているのかもしれない。
同じだよ、光太。
私の目にも、コートに立ってプレイする、選手姿の光太が見える。
「……忍くんもね、相手の意表をつくトリッキーな動きするんだ。
ちょっと光太と、プレイスタイル似てるかもね」