僕らの明日の話をしよう
「調子乗んなよババァ」
女の子たちとすれ違う時。
小さかったけど、悪意の塊りみたいな呟きを刺された。
いまの、あのショートボブの子が言った?
あんな可愛い顔して?
思わず振り返ると、彼女たちは感じの悪い笑い方をしながら去っていった。
「ひとつ違うだけでババァ呼ばわりされた……」
「なにあの女! ほんとムカつくー!
どっちが調子に乗ってんだっての!」
「ババァ……」
「綾! 何落ちこんでんの!
あれ絶対、綾と光太くんが最近仲良いから嫉妬してんだよ! ざまーみろ!」