僕らの明日の話をしよう
おばさん料理上手だし。
私なんておばさんの味に勝てる気がまるでしないから、
お弁当とか光太に作りたいけど、なかなか言えないでいるもん。
「つか、綾センパイこそ食ってんの?」
ぎくりとして、笑顔が固まる。
ごまかすように首を傾げた。
「食べてるよ~、もちろん!」
「ほんとにぃ? なーんかますます痩せた気がするんだよなぁ。
ほら。この辺クマ出来てるし」
私の目の下をひと撫でして、勉強し過ぎじゃない?って心配してくれる光太。
指先から伝わる優しさに、心がじんわり温かくなった。
「来月テストあるから頑張ってるとか?」
「うーん。光太よりは頑張ってるかな」
「ひでぇ。俺だって最近まじめに授業受けてんだよ?」