僕らの明日の話をしよう
慌てすぎ……。
重い腕を上げて、光太の手をそっと取る。
「大丈夫、だから。……ここ、病院だよね?」
「うん、うん、そうっ。病院。センパイ体育館で倒れたの覚えてる?
救急車来て、俺も一緒に乗って行きたかったけどだめだって言われてさ。センパイの担任に病院聞いて、さっき着いたばっか」
「そう……。ごめんね、試合中だったのに。びっくりしたよね」
「びっくりしたってか、もう俺、心臓止まるかと思った……」
震える声でそう言うと、光太は力が抜けたようにイスに腰を戻した。
両手で口元を覆って、深い溜息をつく光太。
心配かけちゃったんだなぁ……。