僕らの明日の話をしよう
光太と手を繋ぎ帰る道すがら、これまであったことを話した。
握ってくる手の力がどんどん強くなっていって痛いほどだったけど、何も言わずに受け入れた。
「黙っててごめんね、光太。
ちゃんと話すべきだったね」
話し終えて、改めて謝ったら。
光太は怒っているような、悲しんでいるような、複雑な顔をして私を見た。
「綾センパイが、俺のこと考えて隠してたのはなんとなくわかったよ。
中学ん時もそうだったもんね。部活の雰囲気が悪くならないように、菊池主将の迷惑にならないようにって我慢してた。
俺はそれがすげー嫌で、すげームカついて、すげー悔しかったよ」
「光太……」
そうだね。
あの時光太は私の代わりに怒って、私の代わりに叫んでくれてた。
それなのに私は……。