僕らの明日の話をしよう

「砂月先輩」


「あれ。由本くん」



今度は前から由本くんが声をかけてきた。


ちょうど良かった。

彼に頼みたいことがあったんだ。



「これから体育館？」


「そっす」


「予選近いもんね。
みちる、ごめん。先に行っててくれる？」


「いいよ。教室で待ってるねー！」



みちるがいなくなると、由本くんが心配そうな顔になった。



「綾センパイ、なんかまた痩せました？」


「そうかなぁ」


「勉強がんばりすぎなんじゃないっすか？　そんながんばって、東大でも行くつもりっすか」


「あはは。由本くん、光太と同じこと言ってる」



さすが親友でチームメイト。

そうからかったら、由本くんに呆れた顔をされた。