僕らの明日の話をしよう


「朝ごはんは……」


「いいや。食欲ない」


「お腹が痛いの?」


「ちがうって。
食欲ないっていうか、お腹空いてないだけだよ」



お母さんは少し困った顔をして、冷蔵庫を開けた。

そして私にプルーン入りの飲むヨーグルトをくれる。




「せめてそれくらい飲みなさいね」


「……はーい」


「学校は? 行くの?」


「んー……。

お母さんは、行ってほしい?」




私の問い返しに、お母さんは少し目を見張って。

それから……また柔らかく笑った。


色々なものを、覆い隠すような笑顔だと思った。

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