僕らの明日の話をしよう
「綾の好きになさい」
「……じゃ、行く」
「でも帰りはあまり遅くならないように」
ちくりと言われ、背を向ける。
ストローを刺してくわえようとした時、お母さんが思いだしたように「あの子来るからね」と言った。
あの子……?
「だれ?」
「綾の大好きな人」
「……えっ」
浮かんだのは光太の顔。
でも、なんで?
お母さんは後輩として光太のことを知っているけど、彼氏として紹介したことはなかったのに。
「久しぶりよねぇ。
もう大学3年生ですって。早いわぁ」
うん?
なんかちがう?