僕らの明日の話をしよう


私らしくないって……。

じゃあ、私らしいって何?



怒ったように言うみちるにため息をついて、腕から手をはずさせた。

そのまま財布だけ持って、教室を出る。




「ちょっと、綾! どこ行くの?」


「自販機。のど渇いちゃった」


「あたしも行く!」




早歩きの私に、みちるも駆け足になってついてきた。

ひとりになりたかったんだけどな。




「本当にどうしちゃったの? 何かあったの?
しっかり者の綾が、何もなくて課題忘れたり遅刻したりするわけないじゃん」


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