僕らの明日の話をしよう
「じゃあ、綾センパイは……俺のことが、好きなの?」
「は……?」
予想外のことを聞かれて、思わず顔を上げてしまった。
光太は赤い目をして、真剣に私を見つめてくる。
「す……好きじゃなきゃ、付き合わないよ」
「そうじゃなくて。もっと、ちゃんと言ってよ。
俺、センパイに好きって言われたことない」
そう……だっけ?
言葉にしたこと、なかったっけ。
なんでだろう。
私が光太を好きなのは、私の中で当たり前だったからなのかな。
そっか。
言ったこと、なかったんだ……。
改めて言うとなると、ものすごく恥ずかしい。
そしてものすごく勇気がいる。