日曜日のキミ。
水曜日。



授業なんてものは、そりゃあ耳になんて入んねぇ。
大丈夫か、受験生。


最後の授業が終わりを告げるチャイムを聞き、俺は一目散に教室を飛び出す。
市民体育館に向かって。

走って市民体育館に向かうと、まだ、心愛はきてなかった。

よかった…

心の中で安堵して、
ベンチに座った。




それから5分ぐらい経って
心愛がきた。

「ごめん!遅くなった!焦」


焦って涙目で言う心愛に俺はまたキュンとする。

俺がキュンだ。←なぜ二回言ったんだ。

「じゃあ、行こうか。」
と言う俺の声を合図に
「うん!」とすげぇ元気な声が返ってきた。

それと同時に、心愛の右手が俺の左手を掴む。

…ちっせぇ手だな。

そんなことを考えながら、心愛の手を重ねた。

俺の家まで、たわいもない話をしながら歩いた。


あっという間だった俺の家。
「おじゃましまっす!」
と、元気に…。
ずかずかと入ってくる心愛。

バスケしてるやつって大抵そうなんだよな…

まぁ、いいや。

「俺の部屋、ここだよ」

そう言うと、心愛は立ち止まって動かない。
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