狼君の孤独
私は自室から出て、リビングの冷蔵庫を開けると、見事に何もない。
「おばあちゃ……」
おばあちゃんを呼ぼうとしたけど、現在の時間を思い出して、呼ぶのをやめた。
両親が亡くなってからおばあちゃんに迷惑をかけてばかり。
だから、高校は私立を避けて、心配のない高校に入学したい。
私の学力では、難しいかもしれないけれど、頑張るって決めたから。
仕方ない、こっそりと外に出て買いに行こう。
近くに自動販売機があったし、そこまでの距離なら心配ない。