狼君の孤独



怖さで、足がプルプルと震えている。



涙で視界も滲んできた。



「……ひっく…ひっく…」




そう言えば、おばあちゃんが『昨日の夜、通り魔が出たから気をつけなさい』って言ってた。




私には関係ないって、深く話を聞いてなかったから…。



自業自得だ… 




「ヒヒヒヒヒヒ」



怖い怖い怖い怖い。




───ヒュッ



包丁が振り下げられた。




「……やだ…っ」



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