「異世界ファンタジーで15+1のお題」三
「あんたがここに来るまで何日かかった?」
「…それがよくわからないんだ。
数日はかかってると思うんだけど…」
「やっぱりそうか。
俺はランプの灯かりをいっぱいにして出て来たから……
缶詰があの日なくなって……
……多分、5日か6日くらいじゃないかと思うんだけど。」
セスは記憶を辿るように、言葉を紡いだ。
「僕もそのくらいかもしれない…」
「じゃあ、ここはちょうど真ん中あたりってことなのかもしれないな。
先のことを考えたらまた気分が落ちこむけど、広い場所ってだけで、ここはなんだか天国みたいに思えるな。」
「天国じゃなくて地獄かもしれないよ…」
「どういう意味なんだ?」
「朝になればわかるよ…」
「朝?こんな所にいて朝か晩かなんてわかんのか?」
「そうだよ。わかるんだ…」
セスは、食事をしたためか、フォルテュナと出会えたためなのかはわからないが、かなり落ちつきを取り戻しているようだった。
二人の話は尽きることがなかった。
主にセスが率先して話し、フォルテュナはそれに相槌を打ったり、質問に答えるだけではあったが二人の会話はずっと続いていた。
そのうちに、あたりが少しずつ明るくなっていく…
「あ……
灯かりが…」
朝が来て、セスはやっとフォルテュナの言ったことを理解する。
「そうか…それで、朝だか夜だかわかるって言ったんだな。」
そう呟いたセスの姿が明るさに照らされ、だんだんと見えてくる。
年の頃は二十歳前後か…
一目で快活そうな印象を受ける青年だった。
「あ…フォルテュナ…
あんたの耳、変わってるな!」
「そ…そうかい?」
「へぇ…すごく長いんだな!
あんたの種族は皆こんな耳なのか?
この耳だと普通の耳よりよく聞こえたりするのか?」
「まぁ…そうだな。」
セスは無邪気な子供のように思ったことをすぐに口にした。
そんなセスが面白くて、フォルテュナはくすりと笑う。
それは、この洞窟に入って初めての笑いだった。
「…それがよくわからないんだ。
数日はかかってると思うんだけど…」
「やっぱりそうか。
俺はランプの灯かりをいっぱいにして出て来たから……
缶詰があの日なくなって……
……多分、5日か6日くらいじゃないかと思うんだけど。」
セスは記憶を辿るように、言葉を紡いだ。
「僕もそのくらいかもしれない…」
「じゃあ、ここはちょうど真ん中あたりってことなのかもしれないな。
先のことを考えたらまた気分が落ちこむけど、広い場所ってだけで、ここはなんだか天国みたいに思えるな。」
「天国じゃなくて地獄かもしれないよ…」
「どういう意味なんだ?」
「朝になればわかるよ…」
「朝?こんな所にいて朝か晩かなんてわかんのか?」
「そうだよ。わかるんだ…」
セスは、食事をしたためか、フォルテュナと出会えたためなのかはわからないが、かなり落ちつきを取り戻しているようだった。
二人の話は尽きることがなかった。
主にセスが率先して話し、フォルテュナはそれに相槌を打ったり、質問に答えるだけではあったが二人の会話はずっと続いていた。
そのうちに、あたりが少しずつ明るくなっていく…
「あ……
灯かりが…」
朝が来て、セスはやっとフォルテュナの言ったことを理解する。
「そうか…それで、朝だか夜だかわかるって言ったんだな。」
そう呟いたセスの姿が明るさに照らされ、だんだんと見えてくる。
年の頃は二十歳前後か…
一目で快活そうな印象を受ける青年だった。
「あ…フォルテュナ…
あんたの耳、変わってるな!」
「そ…そうかい?」
「へぇ…すごく長いんだな!
あんたの種族は皆こんな耳なのか?
この耳だと普通の耳よりよく聞こえたりするのか?」
「まぁ…そうだな。」
セスは無邪気な子供のように思ったことをすぐに口にした。
そんなセスが面白くて、フォルテュナはくすりと笑う。
それは、この洞窟に入って初めての笑いだった。