「異世界ファンタジーで15+1のお題」三
「メリッサ、今の…あなたも見たわよね!?」
「え……?」
「見たでしょう?
果物が、地面に吸いこまれていくのを…」
メリッサは何かを考えているように、じっと一点をみつめていた。
「メリッサ!なんとか言いなさいよ!」
「……ルシアン、帰りましょう!
ここにいては危険だわ。」
「なにが危険なのよ。
あなた、どうしてそう怖がりなの?!
わかったわ、じゃあ、あなたはもう帰れば良いわ!
私、一人で見て来る!」
そう言うと、ルシアンは果実が沈んで行ったあたりへ向かって飛び立った。
「ルシアン、何をする気なの!
やめなさい!」
「私のことなら放っておいて!
メリッサの怖がり!」
後ろも振り返ずにルシアンは強い調子で言い放つ。
メリッサは、そんなルシアンの後を戸惑いながら着いて行った。
「確か、このあたりだったわ。」
ルシアンは、果実が落ちたあたりを爪先で小突く…
「やめて!ルシアン!!」
声を張り上げるメリッサの心配をよそに、白い砂のような地面には特に変化は見られなかった。
「もう少しこっちだったかしら?」
ルシアンはメリッサの制止にわざと反発するかのように、先程より深く爪先を差し入れた。
その時だった!
ルシアンの姿が、一瞬のうちにメリッサの視界からはずれた。
ルシアンの胸から下は、砂の中にすっぽりと吸い込まれていたのだ。
ルシアンは手を伸ばし、甲高い叫び声を上げて助けを求める。
「ルシアン、頑張って!!」
メリッサは、咄嗟に手を伸ばし、ルシアンの腕をがっしりと掴んだ。
だが、ルシアンの周りには何重もの波紋が広がり、波紋の広がりと共にその身体は少しずつ下に沈み込んで行く…
波紋は、渦を巻いているようだ。
渦を巻く波紋がいつの間にか薄紅色に変わっていた。
「え……?」
「見たでしょう?
果物が、地面に吸いこまれていくのを…」
メリッサは何かを考えているように、じっと一点をみつめていた。
「メリッサ!なんとか言いなさいよ!」
「……ルシアン、帰りましょう!
ここにいては危険だわ。」
「なにが危険なのよ。
あなた、どうしてそう怖がりなの?!
わかったわ、じゃあ、あなたはもう帰れば良いわ!
私、一人で見て来る!」
そう言うと、ルシアンは果実が沈んで行ったあたりへ向かって飛び立った。
「ルシアン、何をする気なの!
やめなさい!」
「私のことなら放っておいて!
メリッサの怖がり!」
後ろも振り返ずにルシアンは強い調子で言い放つ。
メリッサは、そんなルシアンの後を戸惑いながら着いて行った。
「確か、このあたりだったわ。」
ルシアンは、果実が落ちたあたりを爪先で小突く…
「やめて!ルシアン!!」
声を張り上げるメリッサの心配をよそに、白い砂のような地面には特に変化は見られなかった。
「もう少しこっちだったかしら?」
ルシアンはメリッサの制止にわざと反発するかのように、先程より深く爪先を差し入れた。
その時だった!
ルシアンの姿が、一瞬のうちにメリッサの視界からはずれた。
ルシアンの胸から下は、砂の中にすっぽりと吸い込まれていたのだ。
ルシアンは手を伸ばし、甲高い叫び声を上げて助けを求める。
「ルシアン、頑張って!!」
メリッサは、咄嗟に手を伸ばし、ルシアンの腕をがっしりと掴んだ。
だが、ルシアンの周りには何重もの波紋が広がり、波紋の広がりと共にその身体は少しずつ下に沈み込んで行く…
波紋は、渦を巻いているようだ。
渦を巻く波紋がいつの間にか薄紅色に変わっていた。