「異世界ファンタジーで15+1のお題」三
014:懐かしの家路
*
*
*
「フォルテュナ!
どうしたんだ!?大丈夫なのか!」
フォルテュナが目を開けた時、目の前にはセスの顔があった。
「わっ!」
「えっっ!?」
素っ頓狂な声を上げたフォルテュナに、セスは今まで掴んでいたフォルテュナの肩を離して飛び退いた。
「な、なんだよ。
びっくりするじゃないか…!」
「ご、ごめんよ。」
「それより…大丈夫なのか?」
セスは、心配そうな顔で再びフォルテュナの顔をのぞきこむ。
「大丈夫って…何が?」
「何がじゃないだろ!
突然黙りこんだと思ったら、ぴたっと動かなくなって…」
「動かなかった…?
ねぇ、セス、僕、どのくらいおかしかった?」
「どのくらいって…そうだな。
20秒…いや30秒くらいかな?」
「30秒…!?」
フォルテュナがふと目を落とした蝋燭は、まだほとんど溶けてはいなかった。
(まさか…
今、僕が見ていたものがたったの30秒だったっていうのか…?)
フォルテュナは、混乱した頭を抱え、ベッドの上に座りこむ。
「どうした?気分でも悪いのか?」
セスが、フォルテュナの隣に腰を降ろした。
「そうじゃないんだ…
ただ……」
「ただ、何なんだ?」
「……セス!確かこの国は大昔に滅びたって言ってたよね!?
どうして?どうして滅びたんだい?」
フォルテュナは、セスに詰め寄った。
「な、なんだよ、いきなり!
詳しい事は知らないけど、多分、疫病か何かじゃないか?」
「……違うよ。」
「……違う?」
「可哀想に……」
そう言ったきり、今にも泣き出しそうな顔で黙りこんでしまったフォルテュナに、セスはただおろおろとするばかりだった。
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「フォルテュナ!
どうしたんだ!?大丈夫なのか!」
フォルテュナが目を開けた時、目の前にはセスの顔があった。
「わっ!」
「えっっ!?」
素っ頓狂な声を上げたフォルテュナに、セスは今まで掴んでいたフォルテュナの肩を離して飛び退いた。
「な、なんだよ。
びっくりするじゃないか…!」
「ご、ごめんよ。」
「それより…大丈夫なのか?」
セスは、心配そうな顔で再びフォルテュナの顔をのぞきこむ。
「大丈夫って…何が?」
「何がじゃないだろ!
突然黙りこんだと思ったら、ぴたっと動かなくなって…」
「動かなかった…?
ねぇ、セス、僕、どのくらいおかしかった?」
「どのくらいって…そうだな。
20秒…いや30秒くらいかな?」
「30秒…!?」
フォルテュナがふと目を落とした蝋燭は、まだほとんど溶けてはいなかった。
(まさか…
今、僕が見ていたものがたったの30秒だったっていうのか…?)
フォルテュナは、混乱した頭を抱え、ベッドの上に座りこむ。
「どうした?気分でも悪いのか?」
セスが、フォルテュナの隣に腰を降ろした。
「そうじゃないんだ…
ただ……」
「ただ、何なんだ?」
「……セス!確かこの国は大昔に滅びたって言ってたよね!?
どうして?どうして滅びたんだい?」
フォルテュナは、セスに詰め寄った。
「な、なんだよ、いきなり!
詳しい事は知らないけど、多分、疫病か何かじゃないか?」
「……違うよ。」
「……違う?」
「可哀想に……」
そう言ったきり、今にも泣き出しそうな顔で黙りこんでしまったフォルテュナに、セスはただおろおろとするばかりだった。