秘密の歌は俺へのエール

新曲は…

ー星都sideー

翌日の放課後言った通り夏日は練習を見ている。
なんとなく緊張するのは気のせいか?

フェンス越しに夏日に話しかける。


「夏日、嬉しいとは言ったけど練習なんか見てて楽しい?」


すると夏日は驚いたような顔で、


「楽しいよ?というよりかは、いつもと違う星都を見れるのが嬉しい!」


そう言って無邪気に笑う。可愛いこと言ってくれるね、ほんと。素直って怖い。
顔がなぜか熱をおびていく。俺、何で赤くなってんだ?
不意に頬に冷たいものが当たり我に返る。


「冷てっ!」

「ご、ごめん!驚かせるつもりなかったんだけど、顔赤かったから暑いのかなと思って…」


いつのまにかフェンス越しではなく隣にいる夏日。
俺の頬に当てられたのは保冷剤のようだ。


「いや、ちょうど良かったよ。ありがとな。ていうかなんで保冷剤なんか持ってんの?」

「それなら良かった~これね、私ドジだから1日5回は必ずどこかにぶつけるから私の必需品(笑」


夏日が苦笑する。

< 11 / 27 >

この作品をシェア

pagetop