空恋 ~君が残したメッセージ~
「うわぁ…」
小さな窓の先には
綺麗な茜色の夕日が顔を出していた。
ここに来てからいい事が何一つなかった。
でもこんなに綺麗なものがあるなら
いいところかもしれない。
「いつもこの時間になると
綺麗にみえるんだ。
またおいでよ、実侑」
「うん!」
この景色をみたら
悩みなんて全て吹っ飛んだ。
_____御子柴瞬…
あの笑顔と優しく触れるあの手が
いつまでも私の頭から消えなくて
にやけるのをとめるので必死だった。