空恋 ~君が残したメッセージ~



『飲酒運転ですって』


『まぁ、それは可哀想に…』


『え?私が聞いた話だと自分から

飛び出していったって』


『それ本当?でも運が悪かったわねぇ。

飲酒運転の車に……』




ざわざわと噂話をする声が

チラチラと私の耳に入ってくる。




可哀想ってなにが?

瞬のことを言っているの?

運が悪かったってなに?

こんなこと、運で片付けないでよ。


自分から飛び出していったってなに?

瞬はそんなこと絶対にしない。


私たちを残して

自分だけ楽になろうとなんて

そんな無責任なこと瞬絶対にしない。



私は悔しくて

下唇をずっと噛んでいた。


____本当はなにも言えない私が一番…




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