空恋 ~君が残したメッセージ~
「茜ーこっち来なさい…ってあれ、恵?
おかえりなさい。お邪魔してるよ」
嫌な予感が当たるほど嫌なことはない。
そうだよな、やっぱり。
茜がいたら実侑もいるよな…
コイツらだけには見せたくなかったのに。
謎の独占欲が最近強まってきた。
「おい恵、あの美人誰だよ」
コソっと俺に耳元で言う柊に対して
平山はとんでもない発言をした。
「も、もしかして恵のお嫁さん…?」
…………は?
「ちっげーよ!隣人」
「は、初めまして。青野実侑です」
何を言い出すかと思えば…
「そうだよねー!ごめん、早とちりだった」
「それにしてもこんな美人がいたとは…」
グイグイと柊は実侑に顔を近づける。
それに少しムカッとした俺。
「ちけーよ。あほ」
柊を引き離しながらそう言った。