空恋 ~君が残したメッセージ~
「実侑って呼んでいいー?
あ、あたしの事は愛梨でいいよっ」
「は、はあ…」
突然の事で状況を理解していない実侑は
曖昧に答えた。
まぁ、俺もよく分かってないが。
「てゆうか、何で平山がいんだよ」
「だって恵遅いんだもーん!」
「…暑い。手放せ」
「嫌!!いいじゃん!手くらい」
「無理」
俺はそう言って
平山の頭を押してグイッと引き離す。
「えー、意地悪」
頭を抑えながら上目使いで俺を見る。
残念ながら、それ俺にはきかないよ。