空恋 ~君が残したメッセージ~
また目を離した隙にやられても
困るしな。
んー…
この手は使いたくなかったが
しょうがない、よね…?
私はポケットに入っていた携帯をとった。
「____だからって何で俺なんだよ」
恵が仏頂面で腕を組んで私の家の前にいる。
そうさっき私は携帯を使って
恵を呼んだのだ。
「お願い!
茜を見ててくれるだけで良いから…」
「やだ」
即答でそう答える恵は
眉間にしわがよっている。
「ほんとにお願い!
お礼なんでもするから!!!!」
私は顔の前で手を合わせて
頭を下げた。
「…しょうがねーな。ほら貸せ」
「えっ…」
恵は私が持っていたエコバッグを
ひょいと持ち上げ「何買えば良いの?」と
聞いてきた。
……いやいやいや。
「買い物は私が行くよ?」