空恋 ~君が残したメッセージ~
意味の分からん言葉をたまに発する柊。
そんな柊とは小学校からの幼馴染みだ。
「恵ダッシュって何?」
「え、恵が近くにいるとセンサーが察知して
恵の元に走ってしまうことでーす!
スゴいでしょ?!」
柊に聞いたのに力説する平山。
「スゴいの意味がわかんねぇよ」
「ええー」
俺の言葉でいちいちテンションが変わる。
女ってめんどくせぇ。
「で、行くの?行かないの?」
授業が終わり放課後になって
俺の席に猛ダッシュで柊がやって来た。
そう、これが恵ダッシュ。
「行かねぇよ。行くわけねぇだろ」
柊の疑問に即答で答える俺。
柊はそんな俺の言葉に納得したのかしてないのか
そっかー、そーだよなー
とか呟いている。
あきらさまにへこんだ柊の眉が下がっていて
犬みたいだと思った。
でも、悪いが柊。
俺今回は絶対に行かねぇぞ。
これは譲れない。