恋スル。
前を歩く橘くんと澪。
その後ろを歩くコウとわたし。
澪達は美男美女で、後ろ姿でさえも絵になる。
本当は橘くんともう少し話したかったけど、今回は橘くんの提案だし、橘くんのジャマは出来ないや…
「大丈夫か?」
「うん、平気へーき!
それより、コウは何乗りたい?」
わたしに気を使ってくれるコウ。
橘くんの友達がコウで良かった。
「今日は恭平のわがままに付き合ってくれてるし、俺は久住に付き合うよ」
「へ?
別に良いのに、そんな…」
それを言ったら、コウもでしょ?
コウの優しさが温かい。
そんな優しさに甘えちゃうのは、ずるいことですか…?
神様、今日一日くらい許してください。
「じゃあ、あれ!
あそこ行きたいっ」
「分かった。
恭平達にも言うか?」
「あー、ううん、いいや。
橘くんと澪、二人っきりにしてあげても良い…かな?」
「ん、分かった」