吸血鬼に愛されて-求め愛する-






『っ…』




息を、呑んだ。




いや、呑まないほうがおかしい。




あたしの目の前にいる男は
さっき見えなかった顔が
いまは月明かりに照らされて
見えるようになっていた。



黒髪の長めの髪に 銀色に輝く鋭い二重の瞳。高い鼻に小さな唇。

こんな男はこの世界で探しても見つからないと思う。

だけどそれと同時にこの男が、漂わせるオーラとこの誰もを魅力させる外見に、

人間ではない。と確信した。



< 18 / 35 >

この作品をシェア

pagetop