吸血鬼に愛されて-求め愛する-






「さっきの女 全くといって良いほど
‘羚櫻様’に興味を示さなかったですね?」


高級感溢れる部屋 には
長椅子に座っている黒髪の
綺麗な男と、

男に 赤いワインを渡す執事がいた。



『あんな 女は久々に見る』



綺麗な男は 赤いワインを
冷めた目で見ると飲み干す。



「あぁー…懐かしい
たしかあれは 150年前の事…」



執事が遠目でみて何かを話そうと
したとき、赤いワインの入っていた
びんが一瞬にして灰と化した。

それをみた執事が 口を紡ぎ綺麗な
男を怯えた表情でみた


『シルバート それ以上 口にしてみろ
お前の命はこのびんのように
呆気なく 灰と化する』


口角をニヤリとあげる綺麗な男は
どこかオーラがただよっていて、


< 8 / 35 >

この作品をシェア

pagetop