Dear…愛する貴女よ



「なん・・で・・!?」

オレは目を疑った。

ゆりのその顔には満面の笑みがこぼれていた。


「啓くん・・。もう過去のこと言っても戻ってこない。
いいのよ・・もう・・。
知らない人じゃない。ましてやとても大好きな啓くんだもんね・・」


「ゆりっっ!」


そんなことで・・

「そんなことで済ませられる問題じゃないだろ!?
オレ、お前をレイプしたんだぜ!?そんなんでいいのかよっ!」


オレは言える立場じゃないことを忘れて、我をも忘れていた。


「いいのよっ!!

・・・気に・・しないで・・。
啓くんが悪いわけじゃない。あんなに酔っていた私のせいなんだから・・」


・・・なんでだよ・・。

なんでそうなるんだよ・・。


「オレを責めろよーっ、殴れよっ、怒れよっ、軽蔑しろよぉーーーっっっ!」


・・頼む・・。

こんなどうしようもないオレを責めてくれ・・。

だれでもいい・・殴ってくれ・・。


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