Dear…愛する貴女よ
「裕司兄ーーーちゃーーんっっ、遊んでーーーっっ」
「浩太・・!」
「うわーーーっ、啓兄ちゃんだーーーっっ」
「浩太ーー、久しぶりだなーー」
突然の来訪者は裕司の弟、浩太だった。
裕司と浩太は10歳離れた兄弟でオレも昔よく一緒に遊んでいた。
以前会った浩太に比べるとやっぱり成長した感じが見られる。
それでもやっぱりかわいい8歳児だ。
「啓兄ちゃーーんっ、あそぼーよーーっ」
「オ、オイーーっ、浩太ーー」
オレは引っ張られるように浩太に連れて行かれそうになった。
「おー、そうだ、啓。浩太と遊んでやってくれ」
「てめっ、裕司っっ!」
「ハハっ、啓ー、たまにはガキとも遊んでみろよ、意外に何か見つかるかもしんねーぜー」
そう言われ、半ば無理矢理オレは浩太に拉致られた。
浩太の部屋は教科書よりもオモチャで散乱していて足の踏み場がなかった。