Dear…愛する貴女よ


そしてオレはゆりの目をじっと見つめた。


もう離したくない。

そう・・手の届くところにいる・・。


「ゆり・・あなたのことがずっとずっと好きだった・・!」


オレはゆりを目の前に初めて自分の気持ちを言葉に乗せた。

こんなに簡単なことが・・実はものすごく重たかった・・。

感極まりすぎて思わず涙目になる。


オレは初めて恋をした。

恋って・・こんなにも人の気持ちにヤキモキして、イライラして、どうしようもない現状に涙する・・・・。

それでも好きな気持ちは止められなくて、暴走した。


オレね・・・ずっと聞きたかった言葉があるんだ・・。



「啓くん・・」


再びゆりと目が合う。

オレの潤んだ目がゆりからの目線をはずせない。


「啓くん・・私ね・・啓くんのことが・・・好きだよ・・」


オレの潤んだ目は耐えきれなくなって一筋の涙を流してしまった。


「ゆ・・り・・」


オレ・・その言葉がずっと聞きたかった。

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