たとえ誰かを傷つけても
次の日学校にいくとりーちゃんは何もなかったかのように、いつものように挨拶をしてくれて、普通に話しかけてくれた。
だから俺も普通に話せた。

まだハンカチは返していない。

気になり出すとりーちゃんのことばっかり見ている自分がいた。
見ているうちに、りーちゃんがどんなに優しいか、友だち思いか、よく気がつくか・・・俺にはよく見えた。
その日からりーちゃんは俺の胸の中にどんどん浸透していった。


でも、柊真からりーちゃんとの仲を取り持ってくれ・・・そう言われた時、俺は心の中でりーちゃんへの思いを封印しようと決めた。

だって、柊真相手じゃかないっこない。
絶対にかなわない・・・
俺の今までの経験がそう教えている。

そして柊真とりーちゃんの仲を取り持つといった以上俺はりーちゃんのことは忘れる。
今日からきっぱりと・・・




って、そう簡単に出来るものなのかな?
< 8 / 34 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop