あまのじゃくな彼女【完】
「吉村・・・お前、あぁいうのがタイプなのか?」
マジメな顔して私を見つめる山下さん。この人本気だ。
「ぷっ!何言ってるですか、仕事相手としてですよ!もう山下さん、舞原さんに言いつけますよ」
しばらく観察したい所だったけど、たまらず吹き出した。
いくら鈍感な山下さんとはいえとんでもない勘違いだ。これは千葉さんに教えてあげなくては。
なかなか収まらない笑いにお腹を抱える。
「え、マジ勘弁してよ!いや俺としては、吉村は係長とか良いのかなぁって思って・・・あ、それ待ってください!!」
「んなっ!ちょっ、山下さん!」
山下さんは完全に言い逃げると、照明の調整をしているアシスタントの人へと駆け寄って行った。
とんでもない事言っといて、係長と2人きりにするなんて。