あまのじゃくな彼女【完】
「しかしありえねぇよな、あいつ素人のくせにでしゃばって」
「しかも今回企画担当ってわけじゃねぇんだろ?まぁ美人だけど」
「美人は関係ないでしょ。って森枝、朝挨拶してたじゃん。知り合いなの?」
「あ?まぁ元カノってヤツ」
得意げに言い放つ聞き覚えのある声に思わず足を止めた。
「えぇーマジか!お前やるじゃん、何々昔から美人だったわけ?」
「まぁそこそこ人気もあったかな。俺が初彼だったらしいけど」
「おぉぉ、やんじゃんお前!なんで別れたんだよ、あれかお前がフラれたんだろ?」
「ちげぇよ、俺からふったんだよ。ふざけんなって」
ヒュ~っとからかうような口笛が聞こえた。
思い出したくもない過去を好き勝手詮索する奴ら。
そして得意げに言いふらす森枝。