あまのじゃくな彼女【完】
扉の向こうギィッと別の扉が開く音がした。
「みなさんお疲れ様です、こんな所で片づけですか」
「あぁっ、高遠さん!!お疲れ様です、どうしたんですこんな所まで」
「いえ、部下を探していたらここに。こんな所も使用していたんですねぇ」
突然慌てるようにガタガタと物を運ぶような物音が聞こえてきた。
「みなさんのおかげで、いい作品が出来そうです。うちの吉村も良い経験をさせてもらえました。立場にとらわれずいろんな意見を取り入れるとは、さすが舞原さんです。そう思いません、森枝さん?」
「えっ!?えぇ、そうですね・・・はははっ」
急に私や舞原さんの名前を出され、慌てて返事をする森枝の声が聞こえた。
それに同調するように「さすが舞原さんだよなぁ」「いやでもセンスあるよな」と適当な事を言うアシスタント達。