あまのじゃくな彼女【完】
「高校の時も言われたの、“可愛くない”って」
「付き合うのなんて初めてだったし、私も好きだったからそれなりに頑張ってたの」
友達に言われるまま化粧だって覚えたし、バレンタインにはみんなで手づくりした。
照れくさい事も多かったけど、彼女らしい事をすることが何だか嬉しかったんだ。
「でも、部活遅いの待ってもらうの断ったり、好きかとか聞かれても答えらんないし、外でキスなんて恥ずかしいしあり得ないって逃げたり・・・してたらギクシャクしちゃって」
「お、おう・・・」
突然の私の暴露に戸惑ったようで、シュンちゃんは照れるように顔を伏せた。
「でも一番決定的だったのが一緒に下校した日。酔っ払いに絡まれたの。森枝、私の事酔っ払いからかばってくれたの・・・」
「うん、彼氏としては当然なんじゃねぇの?」
シュンちゃんは思案するようにうんうんと頷いた。
「でもその酔っ払い意外と強くて、森枝突き飛ばされちゃったの。それで私腹立って悔しくって」
「あぁ、それで情けなくってあいつ拗ねたって?」