あまのじゃくな彼女【完】


「めいダッセー」

「うっさい大地!!さん付けろっていつも言ってるでしょ!」

恥ずかしいやら情けないやらで動揺するのを大地に八つ当たりする。

「ぷっ、めい呼び捨てにされてるのか」

「私は認めてません!ほら大地、“さん”とか“ちゃん”付けなさいよ!」

「なんだよそれ、こいつだってめいって呼んでるじゃん」

頬を膨らませてむくれると、大地はじとーっとシュンちゃんを睨みつけた。

「俺は良いんだよ。年上だし、めいより強いからな。悔しかったら俺より強くなってみな。俺が初めて地方行ったのが小6だったから・・・そうだな、中学生までに県大会で入賞してみろよ。そしたら俺が許す」

ニヤリ口角を片方あげると、余裕の表情で大地に向かってグラスを掲げた。

「言ったな、絶対だからな!覚えとけよ」

「おう、出来るもんならやってみろー」

「ちょっと!なんで私の呼び方、勝手に賭けの対象にしてるのよ!」

こうして私の意志は完全無視で、男と男の勝手な賭けが成立した。


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