あまのじゃくな彼女【完】


深夜の路地、自販機の光と月の光でぼんやりと照らされる。お散歩しているようで何だか楽しくなって、少しよろけながらも笑い続けていると私のすぐ横を白いハイビームが走りさっていった。


「めい、お前こっちいなさい」

両手で紅茶を持つ私の腕をぐいっを引くと、シュンちゃんは歩道の内側へと私を誘導した。

「大丈夫だよ、そんな酔ってないよ」

「違うよ。誰かさんが酔っ払いに絡まれたら困るんです。傘無いし」

「ちょっと!それ言わないでよね!」

腹立ちまぎれに肩をグーで殴る。人の恥ずかしい過去をネタにするなんてムカつくけど、何でか私は笑ったままだった。
そんな私を見てシュンちゃんもけらけら笑い始めた。

夜中の道端で爆笑する男女。どっから見ても酔っぱらいだよね。

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